FAIRINO FRシリーズをご利用いただくにあたり、導入後すぐに役立つ基本ガイドや操作の解説をまとめました。初めて触れる方でも安心して稼働確認ができるよう、開封から初回起動までの手順をわかりやすく紹介するとともに、ロボットの構造や操作モードについても解説しています。
①FAIRINO FRシリーズ 開封&初回起動ガイド
FAIRINO FRシリーズ協働ロボットは、輸送中の安全を考慮した丁寧な梱包で届きます。
開封後は本体とコントロールボックス、ボタンボックス、ケーブル類、取扱説明書など付属品を確認してください。
設置は水平で安定した場所に行い、ロボットベースをしっかり固定したうえで、電源と通信ケーブルを接続します。
初回起動はコントロールボックスのスイッチを入れるだけで始まり、インジケーターの点灯とともにシステムが立ち上がります。
付属のボタンボックスを使って手動モードで動作確認を行い、画面ガイドに従って原点復帰やキャリブレーションを完了させます。
その後、アームの基本動作が滑らかかどうか、緊急停止スイッチが正しく作動するか、PCやタブレットから制御画面にアクセスできるかを確認してください。
初回起動の手順は複雑ではなく、専門知識がなくても直感的に進められるよう設計されています。
届いたその日から安心して動作確認ができる点は、FAIRINOロボットの大きな魅力です。
導入現場では、まずこの初期チェックを行うことで、以降の本格稼働に安心して移行することができます。
②FAIRINO FRシリーズ 構造から基本操作までのご紹介
FAIRINO協働ロボットは、洗練された設計と直感的な操作性を兼ね備え、導入現場ですぐに活用できるよう配慮されています。
ロボットアームは6軸構造で、人の腕のように滑らかな動きを実現。先端にはグリッパーやセンサーを接続できるポートが標準装備され、用途に応じた拡張性があります。
操作モードはLEDライトで識別でき、手動・ドラッグ・自動の3種類を直感的に切り替え可能です。
ボタンボックスを使った基本操作に加え、アームを直接動かして位置を教えるドラッグモードや、プログラムによる自動運転がシームレスに行えます。
また、ベース・ツール・ワークピースという3種類の座標系を使い分けることで、複雑で精密な動作も正確に実行できます。
誰でも扱いやすく、それでいて高度な作業に対応できる点が、FAIRINOロボットの大きな特長です。
③FAIRINO FRシリーズ Webアプリ初期操作のご紹介
FAIRINO FRシリーズのロボットは、直感的に操作できるWebアプリを標準搭載しています。
ブラウザからアクセスするだけで、ロボットの状態確認やモード切替、基本操作をすぐに始めることができます。
アプリ画面では、手動・ドラッグ・自動といったモードを一目で切り替えられ、ジョグ操作では関節単位やTCP単位での動きをスライダー操作とあわせて直感的に制御可能です。
さらに、ロボットを動かした位置をウェイポイントとして記録し、それらを組み合わせてタスクを作成・実行できるため、プログラミングに不慣れな方でも簡単に動作を構築できます。
このように、FAIRINOのWebアプリは「つなぐ → 動かす → 教える → 走らせる」という一連の流れをシンプルに実現します。
導入直後から迷わず操作できる点は、現場での立ち上げをスムーズにする大きな魅力です。
④FAIRINO FRシリーズ ボタンボックスのご紹介
FAIRINO FRシリーズの協働ロボットには、直感的に操作できる専用のボタンボックスが付属しています。
物理的なスイッチで直接制御できるため、現場でも迷わず扱える操作性が特徴です。
ボタンボックスには、モード切替やジョグ操作、速度調整、緊急停止といった基本操作が集約されています。
LEDインジケーターにより現在の状態もひと目で確認でき、安全性と視認性を両立した設計です。
導入直後は、このボタンボックスを用いて手動でロボットを動かし、各モードの切替や基本動作を確認することで、安心して自動運転へ移行できます。
FAIRINOロボットの「使いやすさ」を支える重要な付属品のひとつです。
⑤FAIRINO FRシリーズ コントロールボックスのご紹介
FAIRINO FRシリーズには、ロボットの状態管理や基本操作を担う専用のコントロールボックスが付属しています。
前面のインターフェースには、LEDインジケーターや各種スイッチが配置され、電源投入からモード切替、緊急停止までを直感的に操作できます。
インジケーターの色や点灯状態によってロボットの稼働状況やエラーをひと目で確認でき、安全性と信頼性を確保しています。
また、Enable/Disableボタンや緊急停止スイッチは操作性を考慮した配置となっており、現場での迅速な対応を可能にします。
導入初期の動作確認やトラブル時の対応でも、このコントロールボックスが中心的な役割を果たします。
FAIRINOロボットを安心して運用するうえで欠かせない操作ユニットです。
⑥FAIRINO FRシリーズ ティーチペンダントのご紹介
FAIRINO FRシリーズの協働ロボットには、直感的に操作できるティーチペンダントが用意されています。
画面と物理ボタンを組み合わせたインターフェースにより、ジョグ操作や位置教示、プログラムの作成・実行を現場で簡単に行うことができます。
ペンダントでは、関節モードやツールモードを切り替えてロボットを自在に動かし、速度スライダーで細かく調整することが可能です。
動かした位置はウェイポイントとして記録でき、複数のポイントを組み合わせることでタスクを構築し、そのまま実行まで行えます。
現場での微調整や試運転、保守作業にも活用でき、直感的な操作と柔軟な対応力がロボット運用を支えます。
ティーチペンダントは、FAIRINOロボットの使いやすさをさらに引き立てる重要なツールです。
⑦FAIRINO FRシリーズ 3D可動エリアシミュレーションのご紹介
FAIRINO FRシリーズには、ロボットの可動範囲や作業領域を事前に確認できる3Dシミュレーション機能が備わっています。
アームのリーチや動作範囲を立体的に表示することで、設置レイアウトの検討や安全エリアの確保を直感的に行うことが可能です。
ツールの装着や対象物の位置に応じたシミュレーションを行うことで、干渉リスクの把握や作業効率の検討を導入前に実施できます。
これにより、現場に合わせた最適な配置計画を立てやすくなり、安心してロボット導入を進めることができます。
FAIRINOロボット付属品の紹介
FAIRINO FRシリーズのボタンボックスの詳細

| 名称 | 機能 |
| 非常停止ボタン | ロボットの非常停止(ボタンを押すとロボットは非常停止状態になります) |
| ドラッグモード | ドラッグモードの開始と終了を切り替えます |
| 作業モード | 自動モードと手動モードを切り替えます |
| (無効) | 無効化されています |
| ポイント記録 | ティーチングポイントを記録します |
| ティーチングモード | ティーチングペンダントの有効化と無効化を切り替えます |
| 起動/終了 | 実行中のプログラムの停止と開始を制御します |
| イーサネット | LANケーブルを接続します |
FAIRINO FRシリーズのコントローラー I/O パネルの詳細


FAIRINO FRシリーズのコントローラには、外部機器との連携を可能にする I/O パネルが備わっています。
デジタル入出力やアナログ信号、通信ポートなどが整理された形で配置されており、センサーや外部制御装置との接続をスムーズに行うことができます。
このI/Oパネルを利用することで、例えば生産設備の信号をトリガーとしてロボットを動かしたり、ロボットの動作完了信号を他の機器へ送信するなど、柔軟なシステム連携が可能です。
端子のレイアウトはわかりやすく、現場での配線作業や保守も容易に行えるよう設計されています。
I/OパネルはFAIRINOロボットを単独で運用するだけでなく、既存ラインや外部設備と統合する際の重要なインターフェースとなります。
導入時の初期設定
ネットワークの設定
LANケーブルをボタンボックスとパソコンに接続します。
パソコンのIPアドレスを192.168.58.3/255.255.255.0に設定します。
FAIRINO FRシリーズのIPアドレスは192.168.58.2となりますので、ブラウザ(クロームやサファリ)で192.168.58.2にアクセスします。
コントローラーに記載されているシリアルナンバーを入力してアクティブ化を行います。
ログイン画面が表示されますので、ユーザー名:admin パスワード:123 を入力します。
衝突レベルの設定
「初期設定」の「ロボット設定」のメニューバーで、「衝突レベル」をクリックして衝突レベルインターフェースに入ります。
ロボットアームの衝突レベルは1~10段階に分かれております。
1~3段階では検知がより敏感になりロボットは推奨速度で走行する必要があります。
パーセンテージでの設定を行うこともできます。
100% が 10 番目のレベルに相当します。
衝突後のロボットの処理方法を設定でき、エラー停止と連続動作に分けられ、ユーザーは特定の使用要件に応じて設定できます。
エンドエフェクタの荷重を設定
エンドエフェクタツールの荷重それに対応する質量中心座標を「荷重質量」および「荷重質量中心座標X、Y、Z」入力ボックスに入力して適用してください。
またエンドエフェクタの荷重や重心がわからない場合は「自動識別」をクリックして荷重識別機能を使ってエンドエフェクタのデータを測定することができます。
